Distorted revenge
別れてから3ヶ月程経ったであろうか。
久々に元彼とスマホでやり取りをしていた。
最近の学校生活、趣味、友人関係等々。
世間話レベルの話をしていると、
彼が別れた時の話をしてきた。
「あの時言えなかったんだけどさ、
ほんとは別れたくなかったんだよね。」
何を言ってるのだこいつは。
意味が分からなかった。
「あの時、川津から君の悪い噂を聞いたんだ。」
川津功太
小学校からの幼なじみの男子である。
彼が何を言ったのだろうか。
「君が二股しているって。」
そうかそうか。川津の野郎だったか。
「川津君がそんなこと言ってたの?」
私は一応聞いておいた。あくまで一応、である。
「確かに川津が言ってたんだ。
初めは信じたくなかったんだ。
確かめるべく友達に聞いていったら、
川津と同じことを言う人と、真逆のことを
言う人がいたんだ。」
おそらく川津と逆の事を言った人は
私の過去を知らない人であろう。
川津と同じことを言った人は
無論、小学校が同じで私の過去を知る者たち
なのであろう。
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