基準値きみのキングダム
ところで、せっかくなので、物語の話も少し。
私は “かわいい” という概念(?)にこだわりをもっていて、今作はそれを大きなテーマのひとつにしてみました。
杏奈は “かわいくない” ことを強くコンプレックスに感じているのですが、私は “かわいい” には明確な定義がなく、無限の可能性があると思っていて。
“かわいい” は人だけじゃなく動物や物も対象ですし、さらには、なにも、見かけだけに使う言葉じゃないはずなんです。
言動だったり、性格だったり、他にもいろいろ。かわいいと感じる基準は、人それぞればらばらなんです。
『基準値きみのキングダム』のタイトルにこめた意味としては
恭介の基準では杏奈はなによりもかわいくてたまらない存在で、杏奈は恭介に恋をして杏奈の世界の基準が恭介になって、
なのでつまり杏奈自身も “恭介にとって杏奈はかわいい” ということを認めてあげられるようになる、です。
見た目だけのかわいい────ルッキズムに真っ向から対抗しようぜ!!!(?)
という固い意思を持って書きました。地球上の誰しも、画面の向こうにいるあなたも、きっと誰かにとって “かわいいの対象” なんじゃないかな、と思います。
ピュアキュンキラキラハートフルラブ(?)として、私が思う憧れシーンもたっぷり詰めこみましたので、キュンしていただけたなら嬉しいです。
もし、お気に入りのセリフやシーンなどありましたら、感想ノートなどで聞かせてくださったら私が喜びます。
番外編のリクエストなどもお待ちしています〜!
そしてそして。
深見恭介は過去作品にも登場しています。
なにを隠そう恭介は私の贔屓キャラ(?)のひとりでもありまして、今作もなんとか恭介がヒーロー(王子様)になった姿が見たい! と思って書いたのでした。
高2(基準値の1年前、杏奈と出会う前)の恭介は『素直になれない、金曜日』そして『イ ン テ グ ラ ル』 で確認できますので、よかったらそちらもぜひ。
また、番外編については、書きたいものが2本ほどありますのでそちらはあとがきの後ろに、後日付け足していきたいと思います。
さらに、Twitterの方でも別の番外編を近日公開できたらよいな〜!と考えています。
長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださったみなさま、ほんとうにありがとうございました。
またどこかでお会いしましょう〜!
それでは、最大級の愛と感謝をこめて。
2023.04.01. 結季ななせ