売れ残りですが結婚してください
3
それから2日が経った。
翠は寄り道もせずまっすぐ帰宅すると、何やらリビングが騒がしい。
玄関には父と母の靴しかないところを見ると、大方夫婦喧嘩だろう。
翠の両親は些細なことでよく喧嘩になる。
ただ、元々仲の良い2人。
喧嘩してもすぐに仲直りするので翠はあまり気にならない。
「ただいま」
翠がリビングに顔を出すと両親がパッと翠を見た。
「お、お帰りなさい」
母の慌てる様子に翠は違和感を感じた。
「着替えてくる」
翠がつぶやく様にいうと母の冴子がせかす様に忠明を呼ぶ。
「わっかった。わかったって」
忠明は渋々といった様子で重い腰をあげる。
「翠、着替える前に話があるから座りなさい」
「はい」
言われるがまま翠はソファに座った。
「実は、翠に大事なことを一つ言い忘れていてな……」
「はい」
翠はそれが許嫁の件だと察した。
翠は寄り道もせずまっすぐ帰宅すると、何やらリビングが騒がしい。
玄関には父と母の靴しかないところを見ると、大方夫婦喧嘩だろう。
翠の両親は些細なことでよく喧嘩になる。
ただ、元々仲の良い2人。
喧嘩してもすぐに仲直りするので翠はあまり気にならない。
「ただいま」
翠がリビングに顔を出すと両親がパッと翠を見た。
「お、お帰りなさい」
母の慌てる様子に翠は違和感を感じた。
「着替えてくる」
翠がつぶやく様にいうと母の冴子がせかす様に忠明を呼ぶ。
「わっかった。わかったって」
忠明は渋々といった様子で重い腰をあげる。
「翠、着替える前に話があるから座りなさい」
「はい」
言われるがまま翠はソファに座った。
「実は、翠に大事なことを一つ言い忘れていてな……」
「はい」
翠はそれが許嫁の件だと察した。