売れ残りですが結婚してください
デートが何かしらないのに浮気はわかる翠が不思議でならない石神だが今はそれどころじゃない。
「それはどうかな?」
普通に婚約者がいながら別の男性とデートというのはよろしくない。
だが、翠の場合は異例中の異例。突如降って湧いた許嫁の存在。
恋愛の楽しさも知らないまま嫁ぐのは忍びないと思ったのは石神だった。
しかもシュウという男性が翠を誘った時点でもうデートだとわかっていたから服装にまで口を出してしまったのも事実で……。
だけど4時間も光琳に夢中だという時点で浮気と言えないでしょ。
「大丈夫よ。こんなの浮気には入らない。それに翠ちゃんは彼のことなんとも思ってないんでしょ?」
「……はい」
「じゃあ、気にすることないわよ」
「わかりました。それと言い忘れたんですが私、結婚式当日まで結婚相手の方とは会えないそうです」
「えええ?何それ」
「それも大ばあちゃんの遺言だそうです」
石神はあまりにも現実離れした話についていくのでいっぱいになる。
「とにかく、食事に行く約束したのなら行くべき。でも翠ちゃんがこれ以上会うのはやめようと思えばきっぱり断ること。いい?」
翠は素直に返事をした。
だが石神はもし、翠がシュウに惹かれたら?と一抹の不安を感じていた。
「それはどうかな?」
普通に婚約者がいながら別の男性とデートというのはよろしくない。
だが、翠の場合は異例中の異例。突如降って湧いた許嫁の存在。
恋愛の楽しさも知らないまま嫁ぐのは忍びないと思ったのは石神だった。
しかもシュウという男性が翠を誘った時点でもうデートだとわかっていたから服装にまで口を出してしまったのも事実で……。
だけど4時間も光琳に夢中だという時点で浮気と言えないでしょ。
「大丈夫よ。こんなの浮気には入らない。それに翠ちゃんは彼のことなんとも思ってないんでしょ?」
「……はい」
「じゃあ、気にすることないわよ」
「わかりました。それと言い忘れたんですが私、結婚式当日まで結婚相手の方とは会えないそうです」
「えええ?何それ」
「それも大ばあちゃんの遺言だそうです」
石神はあまりにも現実離れした話についていくのでいっぱいになる。
「とにかく、食事に行く約束したのなら行くべき。でも翠ちゃんがこれ以上会うのはやめようと思えばきっぱり断ること。いい?」
翠は素直に返事をした。
だが石神はもし、翠がシュウに惹かれたら?と一抹の不安を感じていた。