求愛一夜~次期社長とふたり暮らししています~

「優しく出来なかったら、ごめん……」

余裕のない声色でベッドに組み敷かれる。
間髪を入れず耳を食まれ、堪らず淡い吐息が漏れた。

「んっ……ダメっ」

「可愛い……もっと聞かせて」

頬を紅潮させ、刺激から逃れるように身悶える。だが、更なる刺激を与えられ彼の望むままにされてしまう。

耳に、うなじに、鎖骨に……。
彼は止まないキスの雨を降らせていく。

肌に痕がつきそうなほどの刺激が走れば、次は身を溶かすよう肌に口づけて。

彼は決して、独りよがりじゃない。
私の反応を窺いながら、ふたりで高みに昇ろうとしてくれている。

すべてを知り尽くそうとする指先に、身に着けているものは奪われ、情欲に濡れた瞳が私だけを射抜いた。

「俺に全部預けて。大切にする……」

額に汗を滲ませた彼がゆっくりと身体を沈める。
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