この雪の下で春を待つ

帰り道は行きで通った道を逆走するだけでよかったため、それほど体力を消費することもなかった。

だが、フーを背負って重い袋も持っているため、やはり修道院の地下についた頃には息が上がっていた。

フーを降ろして、食料などが入った袋は部屋の隅に追いやる。いくら地下では広いといっても、2人が入ると小さかった。

だが、それは覚悟の上。リークはフーの傍に寄って、顔を覗き込んだ。

「フー、寒くないか」

「あう…りー…」

まだ毒が回っているのだろう。

数日はこの調子がずっと続くのだろうと予想して、リークはフーが伸ばしてきた手を握ってそのまま抱きしめた。

「り…く…」

「心配しなくていいから。今は休んで」
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