この雪の下で春を待つ
「おた…片付け!」
タワーを指差しながら自慢げに言ってのけたフーに、リークはようやくフーが一生懸命になっていた理由を知る。
フーにとっては積み上げるのは片付けだったらしい。
今もふらふらと傾いているタワーに苦笑を浮かべて、リークは空っぽになっている段ボールの箱を差し出した。
「お片づけはここ。ここにしまう」
「う~?」
首を傾げたフーに、リークはタワーを壊さない様にしながら1番上にあったカメのぬいぐるみを取って箱の中に入れる。
「フー、ここにしまって」
「…お家?」
「かめさんのお家はここ」
「うん」