誰かの武器としての生き方
「隊長たちが来るまで大人しくしていろ」

今までのように銃で命を奪わず、ミカサは苦痛に顔を歪める鬼たちを睨みつけてチハヤたちを探しに大広間を後にする。

廊下をミカサが走っていると、鬼たちが次々に姿を見せた。ミカサは剣やスタンガンを使って鬼を倒していった。あれだけ考えてもわからなかった生かし方は、今はどうすればいいのかわかる。

「グアッ!!」

「ウウッ!!」

集団で襲いかかってきた鬼に銃を発砲し、ミカサは地面に膝をつく。息を荒く吐くミカサの周りには、大きな鬼たちが倒れていた。しかし、命はその体にある。

「……チハヤ……」

久しぶりに体が疲れを訴え始める。ミカサは立ち上がり、またチハヤたちを探し始めた。その時……。

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

チハヤの悲鳴が二階から響く。ミカサは目の色を変え、階段を三段飛ばしで駆け上がった。途中で弓が落ちていたのでそれを拾い、悲鳴の聞こえる方へと走る。

「チハヤ!!」
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