マリッジライフ・シミュレイション~鉄壁上司は妻を溺愛で溶かしたい~
ガラガラガラと、ベランダの窓ガラスが開く音がした後、「起きたのか」と声を掛けられた。
振り向くと高柳さんがベランダから部屋に入ってくるところで、私の顔を見て「ちょうど良かった」という。
そしてこちらに向かって手招きをするので、呼ばれるままに寄って行くと――
「見てみろ」
「わぁ~~っ」
ベランダの向こうは、一面銀世界だった。
「すごい雪っ!!」
滅多に見ることのない銀世界に興奮して寒さも忘れてベランダに出ると、高柳さんも私の隣に並んだ。
「夜のうちに積もったようだな」
「すごいっ!綺麗ですね……」
ベランダの向こう側の公園が真っ白になっていて、朝早いせいか足跡もない。
「やっぱり正解だったな」
外を眺めながら高柳さんがそう呟くので、「何がですか?」と訊いてみる。
「昨日のうちに戻ってきたこと。もしかしたら積雪があるかもしれない、とニュースで言っていたからな。この様子じゃ交通機関はマヒしているだろう」
確かにこの雪では電車もすぐには動かないし、雪に慣れない車で道路も事故や渋滞で機能しにくいだろう。
でも、別に――
「明日も休みですし、そのままご実家にもう一泊されたら良かったんじゃないですか?」
幸い会社はまだ冬休み期間中だから、慌てて帰って来なくても問題ないのにな、と思った私は、首を傾げながらそう訊いた。
振り向くと高柳さんがベランダから部屋に入ってくるところで、私の顔を見て「ちょうど良かった」という。
そしてこちらに向かって手招きをするので、呼ばれるままに寄って行くと――
「見てみろ」
「わぁ~~っ」
ベランダの向こうは、一面銀世界だった。
「すごい雪っ!!」
滅多に見ることのない銀世界に興奮して寒さも忘れてベランダに出ると、高柳さんも私の隣に並んだ。
「夜のうちに積もったようだな」
「すごいっ!綺麗ですね……」
ベランダの向こう側の公園が真っ白になっていて、朝早いせいか足跡もない。
「やっぱり正解だったな」
外を眺めながら高柳さんがそう呟くので、「何がですか?」と訊いてみる。
「昨日のうちに戻ってきたこと。もしかしたら積雪があるかもしれない、とニュースで言っていたからな。この様子じゃ交通機関はマヒしているだろう」
確かにこの雪では電車もすぐには動かないし、雪に慣れない車で道路も事故や渋滞で機能しにくいだろう。
でも、別に――
「明日も休みですし、そのままご実家にもう一泊されたら良かったんじゃないですか?」
幸い会社はまだ冬休み期間中だから、慌てて帰って来なくても問題ないのにな、と思った私は、首を傾げながらそう訊いた。