マリッジライフ・シミュレイション~鉄壁上司は妻を溺愛で溶かしたい~
満足そうに微笑む彼に、「ありがとうございます、高柳さん」ともう一度お礼をして、私はベッドから起き上がろうとした。
が、――腕を引かれポスンとベッドに逆戻りした。
「わっ、びっくりした……」
目を丸くする私に、眉を寄せた高柳さんが不満げな声を上げる。
「違うだろ」
「え?」
「……もう忘れたのか?昨夜はあんなに呼んでくれたのに」
「あっ、」
『昨夜』という単語に顔が赤くなる。私が呼べるようになるまで幾度も甘く攻め立てられたことを思い出し、全身が火照りだす。
「呼んで?雪華」
さっきまでのしかつめらしい表情が、急に甘く変わる。大きな窓から差し込んだ朝陽が、彼の瞳にキラキラと映り込む。
「こ……滉太さん」
「良く出来ました。愛してるよ、雪華」
「滉太さん……私も」
近付く唇に瞳を閉じる。どこまでも甘い口づけが角度を変え何度も降ってくる。
朝陽が差し込む明るい部屋の中、私を抱き寄せる大きな腕に身を預けた。
【了】
が、――腕を引かれポスンとベッドに逆戻りした。
「わっ、びっくりした……」
目を丸くする私に、眉を寄せた高柳さんが不満げな声を上げる。
「違うだろ」
「え?」
「……もう忘れたのか?昨夜はあんなに呼んでくれたのに」
「あっ、」
『昨夜』という単語に顔が赤くなる。私が呼べるようになるまで幾度も甘く攻め立てられたことを思い出し、全身が火照りだす。
「呼んで?雪華」
さっきまでのしかつめらしい表情が、急に甘く変わる。大きな窓から差し込んだ朝陽が、彼の瞳にキラキラと映り込む。
「こ……滉太さん」
「良く出来ました。愛してるよ、雪華」
「滉太さん……私も」
近付く唇に瞳を閉じる。どこまでも甘い口づけが角度を変え何度も降ってくる。
朝陽が差し込む明るい部屋の中、私を抱き寄せる大きな腕に身を預けた。
【了】