国王陛下に溺愛されて!?~メイド騎士の攻防戦~10/11に大幅修正完結済み。

私は、言葉にならなかった。
あの後だから陛下にどう顔向けをしたらいいか
分からないし、不安で仕方がない。
揺れ動いていたその時だった。

「悪いがアイリスを返してもらう」

ビクッと声をする方を振り向くと一瞬で
忍び達に囲まれてしまった。
いつの間に!?

だが、しまった!?
エイリオは、私を庇うようにして剣を構えた。
すると影近が姿を現した。私を見てニヤリと笑った。

「驚いたな。まさか早々とお前から
わざわざ単独行動をしてくれるなんて」

「近付くな!!アイリスは、俺らの大切な家族だ。
お前らなんかに渡してなるものか!」

「ほう……一丁前にナイト気取りか?
だが無駄だ。お前なんかでは俺らの相手にもならない」

「そんなのやってみないと分からないだろ!?」

影近に向かって行くエイリオ。
ダメ……明らかに差があるわ!!
早く止めなくちゃあ……。

「エイリオ。ダメ!!
戦ったら……危険だわ」

「大丈夫だ。俺は、こんな奴らに
負けたりしない」

エイリオは、剣を振りかざして影近に襲いかかるが
ひらりと寸前で宙返りをして避けられてしまう。
忍びなだけに速い。

「くっ……だが甘い」

身体能力の高いエイリオは、踏ん張り
すぐさま向きをかえた。
すると影近は、ニヤリと笑った。

「忍法・火の術!!」

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