国王陛下に溺愛されて!?~メイド騎士の攻防戦~10/11に大幅修正完結済み。

服装もいつものメイド服ではなく
黒い忍びみたいな服装になっていた。
あなた……まさか!?

「見て分からない?
本当は……私、東洋の人間なの。
ミア・スーザンは、仮の名。本当の名は、
三宅紫帆(みやけしほ)よ!」

まさかミアが東洋の忍びだなんて!?
私は、動揺を隠せなかった。
ミアとは、お城に来た時に知り合った。

陛下のボディガードとして就いたのはいいが
メイドの格好で陛下がベタベタとしてくるので
他のメイドから嫉妬される事も多かったがミアだけは、
優しく接してくれた。何でも話せる
親友みたいな存在だと思っていたのに……。

「私は、前からメイドとして
ギルスに潜り込んでいたの。偵察と案内係として」

「そんな……!?じゃあ、今まで
私と友人として接していたことは、全部嘘だったの?」

私は、必死にミアに訴えた。
肩を掴もうとしたらバシッと手を弾き返された。
ミア……?

「そんなの嘘に決まっているじゃない。
あなたを利用したのよ。私は、あくまでも
東洋のために動いているわ。これからも……そう。
全ては、あの人のため。
だから悪く思わないでね。アイリス」

そう言ったミアの表情は、冷たかった。
そんな……全て嘘だなんて。
私は、ショックを受けて頭が真っ白になった。
するとその時だった。

「あまりイジメてやるな。紫帆」

「か、影近様!?」

影近が姿を現した。驚くミア。
私は、ビクッと反応して素手で戦えるように構えた。
この男のせいで私は、捕まってしまった。
何としてでも逃げ出さないと……。

「アイリス。無礼な態度を取らないで。
この方は、我々のリーダーで次期当主になる
お方なのよ!」

次期当主だと!?

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