国王陛下に溺愛されて!?~メイド騎士の攻防戦~10/11に大幅修正完結済み。
「それは、あなた達だけでしょ!!
私には、関係ないわ」
私の当主は、あくまでも陛下だけなんだから。
影近は、そんな私を見てクスッと笑っていた。
「……まぁ確かに。だが、これからは
お前の主は、長の半蔵様だ。
そして、いずれ俺の妻になってもらう。
そのためにも俺達と一緒に東洋に行ってもらう」
な、なんですって!?
影近の言葉に驚いた。捕まえるだけでも
飽きたらず妻にしようと言うの!?
「影近様の妻って……それって
本気で言っているのですか!?」
「あぁ、本気だ。半蔵様から言い渡されている。
まぁ、俺も最近聞かされたことだが。
また紅葉叔母様のように何処の馬の骨か分からない輩に盗られる前に結婚相手を決めさせたいのだろう。
俺は、次期当主でもあるからな」
しょ……冗談じゃない!!
結婚するなら大好きな人としたい。
しかし影近は、さらにクスッと笑ってきた。
「俺も最初は、どうかと思ったが半蔵様の意見は、
絶対だ。それに相手のお前を見て気が変わった。
俺は、全然構わないぜ?」
なっ……!?
するとカッと赤くしたミアは、洞窟から
出て行ってしまった。ミア!?
私は、慌てて名前を呼ぶが今の表情。もしかして
ミアは、影近の事が好きなのだろうか。
だから、あんな必死に……。
「さて俺達は、見つからない内に
この国を出たい。だがその前に……」
影近は、私をジッと見てきた。
この男は、何だか苦手だ。
実力があるのもそうだが、何だか
見透かされているような感じるから……。
「な、何よ……!?」
影近は、口元のマスクを外すと
不敵にニヤリと笑うと私に近づいてきた。
ビクッと肩が震えた。
「ち、近寄らないでよ……」