異世界にトリップしたら、黒獣王の専属菓子職人になりました
第四章 夜会に「栗むし羊羹」そして「抹茶パフェ」
王城の中では、常に走っているメグミはとても有名だ。今日もまた廊下で行き合う下女中や下男に侍従に衛兵たちが、メグミが走るのを目で見送っているのも気付かずに、ベルガモットのいる厨房を目指す。
メグミは廊下を走りながら考えていた。
――栗羊羹なら。
艶のある羊羹の生地を生かすだけにして、中にたっぷりの栗を入れ込む。切った状態で出せば栗が見えるし、食べれば歯ごたえもある。元の世界では高級和菓子として認識されていた。
栗羊羹なら、金箔などなくても夜会に出せる。
――材料は……。
栗は、厨房にたくさん入荷していて、季節の実として明日の料理にも使用するはずだ。
コンラートに緊急だからと面会をして頼めば、もしかしたら今こちらにある栗の使用許可が下りるかもしれない。
ただそれでは、ベルガモットにあまりにも申し訳が立たない。彼には料理長としての予定があるに違いないのだから。
メグミは廊下を走りながら考えていた。
――栗羊羹なら。
艶のある羊羹の生地を生かすだけにして、中にたっぷりの栗を入れ込む。切った状態で出せば栗が見えるし、食べれば歯ごたえもある。元の世界では高級和菓子として認識されていた。
栗羊羹なら、金箔などなくても夜会に出せる。
――材料は……。
栗は、厨房にたくさん入荷していて、季節の実として明日の料理にも使用するはずだ。
コンラートに緊急だからと面会をして頼めば、もしかしたら今こちらにある栗の使用許可が下りるかもしれない。
ただそれでは、ベルガモットにあまりにも申し訳が立たない。彼には料理長としての予定があるに違いないのだから。