先輩、これって恋ですか?
「あ、あの……。」
「何ー?」
「な、なんでまたここにいるんですか…?」
初めて会ったあの日から数日が過ぎ、お昼休みの時間になり中庭に行ってみたら、わたしよりも先に先輩がベンチに座っていた。
「だから俺言ったじゃん。友達になるの諦めてないって、春香ちゃんのペースでいいよって」
た、確かに言ってたけど……。
「それに元々、ここは俺の場所だったし」
「……あ、」
「べつにそんな顔しなくていいって。怒ってないから心配しないでよ」
………つい先日まで一人でこの場所で食べていたのに、なぜか人がいるって違和感しかなくてソワソワして落ち着かない。
「それよりご飯食べよう」そう言って久遠先輩は、購買で買って来たであろうパンにかじりつく。
「食べないの?」
「……食べ、ますけど…」
男の人と一緒にご飯を食べるってことなかったから、目の前にいるのがかなり気になる…。
わたしのことなんてお構いなしにおいしそうに頬張る久遠先輩。