先輩、これって恋ですか?
ここは引き下がるわけにはいかないと思って強く断るが、それを聞いた先輩は。
「じゃあ、俺も無理」
「!?」
──なんて、ワケの分からないことを言った。
この状況で何をどうすれば全てが解決するのか考えても、すぐに「先輩に抱きしめられている」ことを思い出して、わたしばかりがドキドキして結局最後は振り出しに戻る。と、永遠と続く負のループ。
ど、どうすればいいんだろう…。
「春香ちゃんがこれからも俺とお昼食べるって約束してくれないと解放してあげないよ? あ、べつに俺としては大歓迎だけどね」
「なっ…! ずるい、です」
「春香ちゃんが素直になればいいことだよ」
「…な、んですか、それ」
わたしが、素直に……?
先輩の言っていることが分からなくて頭を抱えていると、フッとまた笑われた。