先輩、これって恋ですか？

「ほんとは春香ちゃん一人でお昼食べるのは寂しいなって思ってるでしょ」

「なっ！？」

「もうね、俺、春香ちゃんのことならすぐに分かっちゃうからねー」

「ち、ちがいますから…」


べつに寂しいなんて思ってない、もん。

ある事ないこと言われるうわさの方がよっぽど気がかりだったから、寂しいなんてほんとに全然……


「まぁ、そういう事にしといてあげる。だから一緒にお昼食べようね」

「え！？ いや、あの…っ」

「春香ちゃんと会えなくなるのなんて、俺、絶対に嫌だからね」



……ああ、ダメだ…。

きっと今の智紘先輩に何を言ったところで通じるはずがない。


でも、何だろう…。


今の言葉の全てを否定できない自分がいる気がする。のは、少しだけ先輩が言ってることが当たってるから…？