先輩、これって恋ですか?


できることならわたしも紬ちゃんみたいに綺麗になりたいなぁと何度願ったことか。

──だけど、そんなこと不可能なわけで。

今までずーっと、このままだった。



「わたしのことはいいんだって。春香は春香のままが一番可愛いの!」

「…で、でもね、わたし…」


こんなこと思うのもおこがましいのかもしれないし、無理だって笑われるかもしれないけど……


「可愛くなりたいの。智紘先輩の隣にいても恥ずかしくないって、堂々と胸を張れるように…」

「春香…」

「ほら、わたし。顔なんて普通でしょ? 何の取り柄もなくて誰にも気づいてもらえないような感じだけど……智紘先輩と付き合えたからには何か努力してみたいなって…。」



──変わりたい、って思うんだ。

今までの俯いてばかりの自分にさよならして、もっと明るい人生を送りたい。

智紘先輩の隣にいてもおかしくないような存在になりたい。

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