先輩、これって恋ですか?


「わ、わたし、外の空気が好きなので」


そう言って誤魔化すことにした。

とはいっても先輩がそれを信じてくれるかどうかが問題だけど。


「そっかぁ。それなら仕方ないねー」


納得したのか、ずいっと顔を近づけていた先輩はベンチに座りなおし、「外の空気気持ちいいもんね」と言って笑ってた。

……な、なんとか誤魔化せた…?


これでひと安心できる、そう思って、ふうーとため息を吐く。


「でもさー、ここじゃあ春香ちゃんの膝枕ができないんだよなぁ」

「えっ!」


そ、それ、まだ覚えていたんだ…。


「ここの寝心地悪いからなー」

「ベンチで寝るものじゃないですよ」
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