扉の向こうにいる彼

景吾先生が泣いてる自分の背中をさすってくれる。

「上原?苦しい?」

苦しいと言われれば苦しい気もするけどそうでない気もした。

「そこ、、まで、くる、し、、くない」なのに声が続かない。


ポケットから秘密兵器を出した。

酸素の数値を見る機械。

「指貸して?」ここは素直に応じた。


「深呼吸して?」


大きく深呼吸を三回したのに出る数値は89とか90とか何度か入院してるからこの数値の苦しさがどのくらいかをよく知ってる。

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