Seven...KOKI


エレベーターから出てきた雪は
俺の顔を見るなり真っ赤になって
部屋まで走っていった。



え…?



まさか、雪。



俺もあとを追って家に入った。



「モカ~♡」



明かりがついた部屋の中から
聞こえる雪の声。



リビングに入ると俺に背中を向け
モカとたわむれる雪。



「よしよし。いい子だね~」



はっ…。



雪のやつ…耳まで真っ赤。



何?照れ隠しのつもり?



俺はモカを抱いてる雪を
後ろから抱きしめた。



「きゃっ!…ちょっ」



「雪。ちょっとひどくない?」



「な、なにが?」



「俺を置いて1番にモカに走るんだ?」



「え…あの」



「そんなことされたら
イジワルしたくなるんだけど?」


< 155 / 533 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop