Seven...KOKI
「姫?お送りいたしましょうか?」
ぽかんと口を開けて俺を見上げる。
「…ってかなんか言えよ!
言ってるこっちが恥ずいじゃん!」
俺が雪を止めておきながら
一気に体の温度があがる。
姫って…。
「…ぷっ…姫?くくっ」
「笑うなら送ってかねぇ!
あぁ!くそっ!」
「あぁ~分かった分かった!
ごめん!送ってくださいじいや!」
「じいや!?俺は執事じゃねぇぞ?」
「いいからいいから。
早くしないと本気で遅れちゃうから~」
そう言って靴を履きながら俺を引っ張る。
「わんわんわん!」
「モカ~♪行ってくるねぇ~!」
モカに手をふった雪はエレベーターも
使わず階段で1階まで降りた。
俺はその後をまだちゃんとはいていない
靴をはきながらついていった。
バイクのとこにつくとヘルメットを
かぶって俺の背中にしがみつく。
それを確認して雪の学校まで走らせた。