Seven...KOKI
「犬をお探しですか?」
「はい!?」
店に俺の声が響く。
他の客も一斉に俺を見てきた。
「あっ…すいません…」
俺は周りの客に平謝りをした。
「あっ…。犬…?」
俺の後ろで声をかけてきた店員が
俺にまた尋ねる。
「あっはい」
「こちら、ヨークシャテリアですが…」
俺が見つめてた小屋の犬を
抱き上げて俺に見せてくる。
毛並みがきれいでうるうるとした目で
俺を見つめてくる犬。
ちらっっとみた値札は…。
げっ…。
「あっ…やっぱいいです!!さよならっ!!」
店員から犬を奪い小屋に戻して
そのまま店を出た。
犬って…高けぇんだなぁ~。
俺の給料じゃ無理だよ。
あぁ~、瞳になんて言おう。