Seven...KOKI
「それは分かるけど…だからなんで?」
「雪、カレー作る途中だったみたいだし
お前も腹減ったろ?」
そういえば…。
「俺も腹減ったし。おかゆ作ったかわりに
カレー食って帰るわ」
「あっそう。どうぞお好きに」
俺はコーヒーをカップに注いで
ソファーに座った。
しばらくしてカレーは完成。
「いただきます」
「どうぞ…」
高嶋の作ったカレーだから
食う気はないけど……腹減ってるし…。
そう思って一口。
「…うまっ!!」
「当たり前」
自慢げに話す高嶋。
「なんでお前料理できるんだ?」
軽い気持ちで聞いたつもりが
高嶋からかえってきた言葉は、
「…俺、母親いないから」
うつむいてカレーを口に運ぶ高嶋。
「父親も出張やら単身赴任やらでなかなか
家に帰ってこないんだ。
だから、今は1人暮らし」