Seven...KOKI
なんだ…?
俺は準備しようとしてた手を止め、
スタッフが集まる方に行こうとした。
けど、誰かにそれを止められた。
俺のお腹の前にのびた手。
「渡部…さん?」
腕をたどって見上げるとあきれた顔の
渡部さんがいた。
「ここで待っておけ」
「待っておけって…でも…」
「スタッフほとんどが野次馬みたいに
楽屋に行っちまって…くそっ…。
人手が足りないんだよ、光輝準備しろ」
「…は…はい…分かりました」
強引に連れて行かれた俺は
ざわつく楽屋の方を気にしながら
準備にとりかかる。
けど、すぐに戻ってきたスタッフ達。
「あ…おい!」
俺は戻ってきたスタッフの1人に
声をかけた。
「え…あ、俺っすか?」
「そうお前。何があったんだ?」
「いや…それが…」
「何だよ、言ってみろ」