Seven...KOKI
香奈さんの言葉に首をふる俺。
雪は…何も言わなかった。
「今日もそれでうまく言い訳して…
監督もOK出したもんだから高嶋くんも
調子にのって結構深いキスして…」
田所さんが話し終える前に
その場から離れスタジオを飛び出した俺。
走って駐車場に向かい田所さんの
車を探す。
確か…黒の…でっかい…あれだ!
車を見つけた俺は急いで車に駆け寄る。
3列車の田所さんの車は
2列目から後ろの窓には
中が見えないようシートが貼ってある。
そのせいで雪がいるかは分からない。
鍵借りるの忘れた…。
雪が乗ってる…しかも寝てるのに
鍵開けたままにして置くはず無い
よな、常識で考えて…。
そう思ったその時、車のドアが開いた。
「光輝?」
不思議そうに俺を見る雪。
そんな雪を俺はすぐに抱きしめた。
「え、ちょっ…光輝?」
とまどってる雪を抱きしめたまま
車の中に入りドアを閉めた。