Seven...KOKI
初めてのデートで俺が
めちゃくちゃ緊張してる時、
横にいたはずの瞳はいなく、
数分たって迷子のお知らせ。
受付まで迎えにいった瞳は半泣きで、
溶けて手までたれてる
ソフトクリームを持っていた。
俺の緊張はそんな瞳を見て
一瞬でとけたんだ。
それから瞳しか愛してないし、
瞳以外の女に見向きもしてない。
付き合って5年目。
高校卒業と同時に同棲しだした
俺らの部屋に、癒されるからと
瞳がねだった犬は去年の
クリスマスイブには金が無くて
買ってやれなかった。
だから今年はプレゼントする
つもりだったのに…。
今年も結局だめだったな…。
ため息が増えてきたその時。
「…くぅ~…」
ん?
犬の声…。
「確かこっちから…」
俺は店と店の間の薄暗い通路をのぞいた。
「いたっ…」
そこには小さな箱に入ってる小さな犬が
俺を見つめてか細い声で鳴いてた。