Seven...KOKI
「そうっすか…じゃあ待ってます」
「ですがだんなさまの許可無しに家の中に
入れるわけには…」
「あぁ大丈夫です。外で待ってますから」
「え!?でも雪が降って…」
「ありがとうございました」
家政婦さんにお礼を言った折れは
無理やりドアを閉めた。
俺はあの日から毎日宮さんに
お願いに来ている。
でも、会ってはくれない。
それでも…何もしないよりはいい。
何もしないよりは心の支えがあるんだ。
こうしていれば雪を近くに感じる。
雪を取り戻すことに一歩近づいた
気持ちになれる。
「…さっむ…」
バイクの側にしゃがみこみ
ダウンジャケットのポッケに手を
つっこんだ。
明日はクリスマスイブだ…。
3年前に雪と出逢った日。
この様子じゃホワイトクリスマスだな。
今年は1人か…。