Seven...KOKI
「うっわ…さむっ」
仕事が終わりスタジオから出た瞬間
冷たい風が体にあたる。
体を出来るだけ小さくしバイクの元へ
向った俺はバイクの側にしゃがみこむ
人を見つけた。
「よぉ。山村光輝」
俺に気がついて立ち上がったそいつは
高嶋徹。
「…何か用か?」
一瞬睨んだ俺はそう言いながらバイクに
またがった。
「愛莉って可愛いよな」
「は?」
いきなり何言ってんだこいつ。
「可愛いよな?」
「お前に言われなくてもそんなの
分かってる」
「いや~…今日の愛莉は特別に
可愛かったからさ。お前に自慢しにきた」
なんなんだよこいつ…。
本当にムカつく。
「あんな可愛い愛莉お前だって
見たこと無いだろーなぁ。
だから愛莉のことは諦めろ」
…それが目的か。