Seven...KOKI
「諦めない」
ヘルメットをかぶりながら言う。
「今はお前のとこにいても
俺は絶対雪を奪い返す」
「じゃあ俺も手加減はしねぇー。
お前には愛莉を渡さない」
お互いにしばらく睨み合うと、
俺はエンジンをかけてその場から離れた。
何が言いたいんだ?あいつ。
今さらあんなこと言ってきて…。
「雪?」
隣で弁当を食べる雪の手が止まる。
「どうした?なんかぼーっとしてない?
俺の話聞いてた?」
「え…あ、ごめん。何?」
「だから~昨日休んだだろ?
調子大丈夫?」
俺がそう言うと言葉がつまった雪。
「どした?」
「ううん…大丈夫。
ちょっと疲れがたまってたみたいだから
休んだだけ」
「そっか、良かった」