Seven...KOKI
雪を抱きしめたまま香奈さんに聞いた。
「うん…体中ひどくうったみたいで
今お医者さんが見てるとこ。
命には問題ないと思うって言ってた
みたいだけど…はっきりとしたことは
みんなも分からないみたい」
俺と一緒に広場に撮影に行っていた
滝さんと瞳と他のスタッフ達を
見てそう言った。
「そうですか…」
そう返事をすると俺の胸に顔をうずめる
雪の顔に触れた。
「雪?」
そう言いながら雪の顔を俺に向けた。
「悲しいのは分かるけど、
泣いたって何も始まらないよ」
自分の服や手で雪の涙を拭きながら
そう言った。
「宮さんは俺がちゃんと助けた。
どんなにひどい怪我をしてたって
宮さんは死んだりしてないから」
何の根拠も無いし…自信も無い。
けど、これ以上雪に泣いてほしくない。
「…光…輝…」
「だから安心しろ。もう泣くな」
「…うん」
「これ以上泣いたら可愛い顔が
台無しだぞ?」
「ははっ…うん…分かった」