Seven...KOKI


「…え?」



「だから香奈、『何も出来なかった』
『あたしのせいだ』って自分を責めてる」



取り乱したって…そういうことか。



「えっ、でも…光輝がこうなったのは
香奈さんのせいじゃ…」



「もちろん、香奈のせいじゃない。
光輝がこうなったのは事故だし、
誰も香奈を責めたりしてない」



「…じゃあなんで?」



「香奈だって、自分のせいじゃない
ことは分かってる。
自分が何をしたって手遅れだったって
ことは…。
けど…香奈は光輝のことが大好きだから…
今まで面倒を見てきて、側で見守ってきた
光輝が自分の目の前でいきなり倒れた。
何も出来ないうちに光輝がこんな状態に
なってしまった。
それがつらいんだ…」



あの香奈さんが…取り乱した。



俺…いろんな人を悲しませてる。



「…香奈さんにとって…
光輝は特別だったんですもんね…」



俺にとっても…特別。



雪とは違う…特別な存在。



「ごめんね…」



急に謝るアニキ。



「なんで…謝るんですか?」



「香奈ばっかり取り乱して…
泣きじゃくって…あんな風になりたいのは
雪ちゃんの方なのに」

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