Seven...KOKI
その音を聞きながらいつものように
窓のとこに座って外を眺める。
病院の庭では子供達が走り回り、
お年寄りがナースと散歩をしている。
いつもと変わらない景色。
まだかなぁ…いつかなぁ…。
そう思っていると廊下に響く足音が
病室の前で止まった。
顔を向けたと同時に開くドア。
ガラッ
左手の薬指に指輪を光らせ、
すっかり大人っぽくなったその人は
荷物を近くのソファーに置くと、
すぐさまベッドに近づいてきた。
「光輝、今日ね…」
そして…変わらない笑顔で、
いつもと同じように話しかける。
いつもと同じように…俺はその話を
黙って聞いている…。
【Fin】