Seven...KOKI
頭が割れるように痛い。
目を開けると目の前には犬がいた。
「…お前…。そっか…俺が
拾ってきたんだっけ?」
犬をなでて体を起こした。
「てててっ…俺、ソファーで
寝ちゃったのか…あっ、瞳~!!」
あれ?瞳…。
そっか…。
俺振られたんだ。
「もう…いないのか」
まくらにしてたクッションの下には
充電ぎれしてる携帯があった。
電話かけてるうちに寝たんだな。
出てくんなかったもんな…瞳。
っていうか非通知だった…。
「…好きな奴でもできたのか?」
ははっと笑ったら情けなくなった。
机の上には2、3本のビールの
空き缶がある。
俺酒弱いのに飲んだのか。
やっぱ…つらいな。
生まれてはじめての失恋か…。