世界で一番美しいプレゼント

やがて、風香の口から荒い呼吸が漏れ始めた。立っていられなくなり、その場に崩れ落ちるようにしゃがみ込む。苦しさと痛みが風香の体を襲った。

過呼吸を起こした風香を見て、「うわ〜！禁断症状！！」と友達はゲラゲラ笑っている。こんなことを誰にでも言う人たちなんだと風香はますます絶望し、このまま心臓が止まってしまえと願った。

「おい！風香！！」

ドアが開き、広志が飛び出してくる。そして風香の背中をさすり始めた。

「風香ちゃん！！」

バタバタと走ってくる音が響き、理子たちと友子と大も過呼吸を起こしている風香に駆け寄った。

「うわぁ〜、なんかいっぱい来たよ」

「ああ、あれかな？寂しい人たちも慰め合い？」

そんなことを馬鹿にしながら言う友達に、「お前ら、人としてクズだな」と広志が言った。

「今まで人に言わなかった秘密を言うってことはさ、それだけ知ってほしいとかいろんな強い気持ちがあるんだよ！それなのにお前らは勝手な偏見でコイツを決めつけて、それでも友達なのかよ！」