世界で一番美しいプレゼント
こころの家、と書かれたミントグリーンの可愛らしい看板を目にすると、風香は心が落ち着いてくるのを感じる。この場所と家が本当の自分を見せられる場所なのだ。
「こんにちは」
扉を開けて中に入ると、「風香ちゃん!こんにちは!」と膨よかな体をした五十代の施設長、藤田友子(ふじたともこ)が微笑む。こころの家で働いている青木大(あおきだい)も「こんにちは!」と爽やかな笑顔を見せた。
こころの家では、三十人ほどの若者が集まっている。それぞれテレビを見たり、読書をしていたり、自由に過ごすのだ。日曜日以外ならいつでもやっている。
「風香ちゃん!久しぶり!」
かばんをロッカーにしまった風香は、ツインテールの制服姿の女の子に話しかけられる。彼女は糸田理子(いとだりこ)。風香と同じ中学三年生で、風香がこころの家で初めて仲良くなった子だ。
「理子ちゃん!会いたかった〜」
風香は心からの笑顔になり、理子に抱きつく。学校の友達との付き合いがあったため、なかなかこころの家に来られない日が続いたのだ。
それを風香が話すと、「そんな友達なんて、さっさと関係を絶っちまえばいいのに」と棘のある声がかけられた。風香たちと同じく中学三年生の中井広志(なかいひろし)だ。彼は毒舌で、よく風香を泣かせている。
「こんにちは」
扉を開けて中に入ると、「風香ちゃん!こんにちは!」と膨よかな体をした五十代の施設長、藤田友子(ふじたともこ)が微笑む。こころの家で働いている青木大(あおきだい)も「こんにちは!」と爽やかな笑顔を見せた。
こころの家では、三十人ほどの若者が集まっている。それぞれテレビを見たり、読書をしていたり、自由に過ごすのだ。日曜日以外ならいつでもやっている。
「風香ちゃん!久しぶり!」
かばんをロッカーにしまった風香は、ツインテールの制服姿の女の子に話しかけられる。彼女は糸田理子(いとだりこ)。風香と同じ中学三年生で、風香がこころの家で初めて仲良くなった子だ。
「理子ちゃん!会いたかった〜」
風香は心からの笑顔になり、理子に抱きつく。学校の友達との付き合いがあったため、なかなかこころの家に来られない日が続いたのだ。
それを風香が話すと、「そんな友達なんて、さっさと関係を絶っちまえばいいのに」と棘のある声がかけられた。風香たちと同じく中学三年生の中井広志(なかいひろし)だ。彼は毒舌で、よく風香を泣かせている。