お前にはかなわない
|
「千宙(ちひろ)〜!一緒に学校行こ!」
朝から元気なこの女の子は紬陽向(つむぎ ひなた)、俺の幼なじみです。
家は隣同士で、昔から家族ぐるみの付き合い。
どちらかの家で共に夕飯を食べるなんて日常茶飯事でした。
だから、一緒にいられると思っていた。
これから先もずっと。
彼女は名前の通り太陽のように明るくて、眩しいほどの笑顔でいつも俺を照らしてくれていました。
そんな彼女に俺は何をしてあげられたのだろうか。