いつかきっと君と…
______...ジリリリリリリ
「またあの夢…。」
何度見ても見慣れない夢から覚めた僕は現実じゃなかったことに安堵しため息を1つつく。
「翔〜!アラームうるさいよ〜?」
部屋の外からはいつまでも鳴り止まないアラームに呆れる僕の姉葉山千佳の声が聞こえる。
その声に重たい体を起こしアラームを止める。
そのまま制服に着替え、部屋を出るとエプロン姿の千佳が居た。
「も〜起きれないならもうちょっと遅めにセットしてよね。ほら、朝ごはんできてるよ!」
そう文句を言いながらエプロンを外す千佳にうんとだけ返事をして十分すぎるほど用意された朝食の前に腰を下ろす。
「あ、今日私夜遅い日だからご飯は適当に済ませといてね。
じゃあ、私行ってくるから!」
そう言うと荷物を持ち、両親の写真の前で手を合わせると慌ただしく出て行った。