いつかきっと君と…
思わず目を逸らしてしまって僕はもう一度確認するようにそっとバルコニーに目をやるとその子はやっぱり僕を睨むように見つめている
だけど、僕はその子から目を背けることができなかった。
お城のような家に似合う白い肌、サラサラの栗色の髪の毛、まさにどこかの国のお姫様を連想させる容姿。
その時頭にふと高木の顔が横切る。
こんなとこで立ち止まってたら確実に生徒指導室行きだ…。
僕は首を横に振り自分を現実世界へと引き戻し学校への道のりを急ぐ。
この出会いが僕の運命を大きく変えてしまうなんて考えもしなかった。