【母子恋愛】かあさんの唄
第12話
また時は流れて…
11月２日のことでありました。
全日空クレメントホテルでブライダルフェアが行われていたので、アタシはゆうとを連れてクレメントホテルへ行きました。
この日アタシは、年が明けて２月14日にゆうとの挙式披露宴の仮予約を入れました。
ホテルのエントランスのカフェテリアにて…
ホテルのスタッフさんと一緒にアンケートを取った後、アタシとゆうとはお茶をのみながらお話をしていました。
ゆうとは、煮え切らない声でアタシに言いました。
「かあさん、いくらなんでも横暴だよ…どうして挙式披露宴の仮予約をいきなり入れたのだよ…結婚相手がまだいないのに、どうするのだよ!?」
「ゆうと…ゆうとごめんね…ゆうとのお嫁さんはかあさんが知っている人に頼んで、大急ぎでみつけるから。」
「だから、かあさんの知っている人と言うのはだれなんだよ!?」
「かあさんが勤めていたスナックのチーママさんよ…だけど、チーママさんからまだ知らせが来ていないのよ…見つかったら、チーママさんから電話が入るから、それまで待っていてね。」
「住まいはどうすのだよ？」
「ゆうとの新しい住まいは、すでに用意できているわよ。」
アタシは、新しい住まいの完成予想図を出したあと、ゆうとに言いました。
「これが、ゆうとが結婚した後の新しい住まいよ。」
「これは。」
「北持田にある特大住宅よ。」
「北持田って、松山の方じゃないか。」
「ゆうとが円座の両親と大ゲンカをして居場所をなくしたと言うのであれば、新しい家に移った方がいいと思って…以前住んでいた家を不動産屋さんから買い戻したのよ。」
「買い戻した。」
「それに、松山に移った後の再就職先も見つかったわ…駅前のキスケ(パチンコ店)のビルの中にある温泉施設のお仕事よ…それでも収入が足りなければ掛け持ちバイトをすればいいわよ。」
「かあさん…それじゃあまた、ぼくとかあさんは離ればなれになってしまうよ。」
「ゆうと…ごめんね…一方的に話を進めてしまって…でもね…かあさんはゆうとを産んだかあさんなのよ…ゆうとがかあさんのことが好きだと言っても、かあさんは女には…なれないの…」
「どうしてなのだよ？どうしてぼくとかあさんと結婚ができないのだよ!!」
「ゆうとの気持ちはよくわかるわよ…あの時、ゆうとが無我夢中でアタシのふくよかな乳房(むね)に甘えていたこと…かあさんは、とてもうれしかったわ…けれど、かあさんはゆうとのお嫁さんになることはできない…女になることもできないのよ…それだけは分かってほしいの…ゆうと…」
アタシは、悲しげな声でゆうとに言った…
悲しいけれど、アタシがこう言わなければゆうとはダメになってしまう…
11月15日のことでありました。
アタシは、チーママさんに改めて電話をして、ゆうとのお嫁さん探しはどうなっていますかと問い合わせては見た…
しかし、まだ見つかっていないのでもうしばらくの間待ってほしいと言われた…
アタシの気持ちは、ものすごく焦っていた…
その一方で、ゆうとも居酒屋のバイトが思うようにうまく行かないので、店のひとからどやされてばかりいた…
「お前何年何ヵ月ここで皿洗いをしているのだ!!この最近、いいかげんになっているのじゃないのか!?汚れが残っているわふきんできれいにふきとれていないわ!!…きさまはやる気はあるのか!?」
この時であったけど、ゆうとは心身ともヒヘイをしていたので、心の中で疲れがたまっていました。
その頃でありました。
アタシは、片原町にあるマンスリーアパートのせまいバスルームにいて、ひとりぼっちで浴槽のぬるま湯につかっていた…
この時アタシは、右の乳房にくっきりと残っているキスマークを見つめていた…
初めてゆうととデートした日の夜、香西北町のラブホで抱かれていた時にゆうとがつけたキスマークを見たとき、アタシの中で再び情炎(ほのお)が激しく燃え上がっていた…
あの時アタシは、ゆうとに押さえつけられてされるがままになっていた…
終始受け身になって、ゆうとを受け入れた…
ゆうとは、アタシを愛してくれた…
しかし、実の母子でもあるにも関わらず肉体関係を持ってしまった…
アタシは…
ゆうとは実の子であることを分かっているのに…
どうして…
肉体関係を持ってしまったのか…
アタシは…
ゆうとを…
気づかないうちに…
ひとりのカレとしてみていた…
アタシ…
やっぱり…
ゆうとのことが好きなんだもん…
アタシは決めたわ…
ゆうとのおかあさんをやめて、ジゴクへ墜ちることを選ぶわ…
肉体関係を持ってしまった以上…
墜ちて行くところまで墜ちて行くより…
他はないわ…
11月２日のことでありました。
全日空クレメントホテルでブライダルフェアが行われていたので、アタシはゆうとを連れてクレメントホテルへ行きました。
この日アタシは、年が明けて２月14日にゆうとの挙式披露宴の仮予約を入れました。
ホテルのエントランスのカフェテリアにて…
ホテルのスタッフさんと一緒にアンケートを取った後、アタシとゆうとはお茶をのみながらお話をしていました。
ゆうとは、煮え切らない声でアタシに言いました。
「かあさん、いくらなんでも横暴だよ…どうして挙式披露宴の仮予約をいきなり入れたのだよ…結婚相手がまだいないのに、どうするのだよ!?」
「ゆうと…ゆうとごめんね…ゆうとのお嫁さんはかあさんが知っている人に頼んで、大急ぎでみつけるから。」
「だから、かあさんの知っている人と言うのはだれなんだよ!?」
「かあさんが勤めていたスナックのチーママさんよ…だけど、チーママさんからまだ知らせが来ていないのよ…見つかったら、チーママさんから電話が入るから、それまで待っていてね。」
「住まいはどうすのだよ？」
「ゆうとの新しい住まいは、すでに用意できているわよ。」
アタシは、新しい住まいの完成予想図を出したあと、ゆうとに言いました。
「これが、ゆうとが結婚した後の新しい住まいよ。」
「これは。」
「北持田にある特大住宅よ。」
「北持田って、松山の方じゃないか。」
「ゆうとが円座の両親と大ゲンカをして居場所をなくしたと言うのであれば、新しい家に移った方がいいと思って…以前住んでいた家を不動産屋さんから買い戻したのよ。」
「買い戻した。」
「それに、松山に移った後の再就職先も見つかったわ…駅前のキスケ(パチンコ店)のビルの中にある温泉施設のお仕事よ…それでも収入が足りなければ掛け持ちバイトをすればいいわよ。」
「かあさん…それじゃあまた、ぼくとかあさんは離ればなれになってしまうよ。」
「ゆうと…ごめんね…一方的に話を進めてしまって…でもね…かあさんはゆうとを産んだかあさんなのよ…ゆうとがかあさんのことが好きだと言っても、かあさんは女には…なれないの…」
「どうしてなのだよ？どうしてぼくとかあさんと結婚ができないのだよ!!」
「ゆうとの気持ちはよくわかるわよ…あの時、ゆうとが無我夢中でアタシのふくよかな乳房(むね)に甘えていたこと…かあさんは、とてもうれしかったわ…けれど、かあさんはゆうとのお嫁さんになることはできない…女になることもできないのよ…それだけは分かってほしいの…ゆうと…」
アタシは、悲しげな声でゆうとに言った…
悲しいけれど、アタシがこう言わなければゆうとはダメになってしまう…
11月15日のことでありました。
アタシは、チーママさんに改めて電話をして、ゆうとのお嫁さん探しはどうなっていますかと問い合わせては見た…
しかし、まだ見つかっていないのでもうしばらくの間待ってほしいと言われた…
アタシの気持ちは、ものすごく焦っていた…
その一方で、ゆうとも居酒屋のバイトが思うようにうまく行かないので、店のひとからどやされてばかりいた…
「お前何年何ヵ月ここで皿洗いをしているのだ!!この最近、いいかげんになっているのじゃないのか!?汚れが残っているわふきんできれいにふきとれていないわ!!…きさまはやる気はあるのか!?」
この時であったけど、ゆうとは心身ともヒヘイをしていたので、心の中で疲れがたまっていました。
その頃でありました。
アタシは、片原町にあるマンスリーアパートのせまいバスルームにいて、ひとりぼっちで浴槽のぬるま湯につかっていた…
この時アタシは、右の乳房にくっきりと残っているキスマークを見つめていた…
初めてゆうととデートした日の夜、香西北町のラブホで抱かれていた時にゆうとがつけたキスマークを見たとき、アタシの中で再び情炎(ほのお)が激しく燃え上がっていた…
あの時アタシは、ゆうとに押さえつけられてされるがままになっていた…
終始受け身になって、ゆうとを受け入れた…
ゆうとは、アタシを愛してくれた…
しかし、実の母子でもあるにも関わらず肉体関係を持ってしまった…
アタシは…
ゆうとは実の子であることを分かっているのに…
どうして…
肉体関係を持ってしまったのか…
アタシは…
ゆうとを…
気づかないうちに…
ひとりのカレとしてみていた…
アタシ…
やっぱり…
ゆうとのことが好きなんだもん…
アタシは決めたわ…
ゆうとのおかあさんをやめて、ジゴクへ墜ちることを選ぶわ…
肉体関係を持ってしまった以上…
墜ちて行くところまで墜ちて行くより…
他はないわ…
