【母子恋愛】かあさんの唄
第2話
5月の第2土曜日のことでありました。

ダンナは、二日前から大阪へ出張に行っていたので、アタシは10日間ひとりぼっちで家にいた…

ひとりぼっちで家にいるのがイヤなので、アタシは遠くへ出掛けました。

アタシは、JR松山駅から特急列車に乗って宇多津まで行った。

黄色の長袖の上着とボブソンのジーンズを着て、赤茶色のバッグを持って旅に出たアタシは、宇多津駅で列車を降りた後、駅から歩いて海の方へ行きました。

アタシは、恋人の聖地で有名な宇多津の海浜公園にひとりぼっちでやって来た…

園内に、カップルさんたちが3~4組いた…

カップルさんたちは、腕を組んで楽しそうにお話をしながら園内を歩いたり、瀬戸大橋をながめながら挙式披露宴やハネムーンのことなどを話したりしていた…

アタシはひとりぼっちで公園にやって来たので、カップルさんたちの話を聞いただけでも顔が曇っていた…

アタシとダンナは、挙式披露宴をせずに婚姻届けを市役所に出しただけで済ませた…

カップルさんたちが『挙式披露宴はどんな形で挙げようかな?』とか『バリ島でリゾートウェディングがしたいわね。』と言う話を聞いただけでも、アタシは悲しくなる…

アタシとダンナは、婚期が大きく遅れてしまった…

周囲の心配ばかりが大きくなっていたので、つまらない夫婦生活になってしまった…

アタシは、ダンナがどう言う不満を抱えていたのかはよく分からないけど、ダンナを満足させるために、せめて食だけでも豊かにしてあげたいと思って、一生懸命になって料理をがんばっていた…

うでによりをかけて料理を作ったのに、ダンナは『いらない!!』と言うて突き返してばかりいる…

だからもう、夫婦生活をリタイアするより他はないと思っていた…

そんな時でありました。

ひとりぼっちで公園に来ていた20代前半の若い男のコがアタシに声をかけて来ました。

「あっ、あのー…おっ、おっ、おひとりでしょうか?」

男のコは、どもりぎみの口調でアタシに声をかけてきました。

「うん…アタシはひとりよ。」

アタシは男のコに『ひとりで公園にやって来たよ』と答えました。

「よろしかったら、ぼくと一緒にデートをして下さいますか?」

アタシは、男のコにOKの返事をしたあと、ふたりでデートに行きました。

この時アタシは、忘れようとしていた記憶を少しずつ呼び起こしていました。

ふたりは、海浜公園の近くにある『pon・pon』(ポンポン・バーガスカフェ店)へ行きました。

店内にて…

注文したランチセットでランチを摂りながら、ふたりでこんな話をしていた…

「あのー…あなたのお名前は?」
「アタシの名前は、けいこよ。」
「けいこさん…ですね…ぼくの名前は、ゆうと。」
「ゆうとさんね。」

ふたりまず、名前を名乗ってから会話に入った…

「ゆうとさん。」
「はい?」
「あなたは、カノジョはいないのかな?」
「カノジョはいません…と言うよりも、カノジョがほしい気持ちは、まったくありません。」
「どうしてぇ?あなたハンサムで男前なのに、どうして好きなカノジョがいないのかしら?」
「どうしてと言われても…分かりません…」

ゆうとさんは、食べかけのハンバーガーを一口食べてから、アタシにこう言いました。

「けいこさん。」
「なあに?」
「けいこさんは、どちらからお越しになられたのですか?」
「松山。」
「松山からひとりで来られたのですか?」
「そうよ。」
「ダンナさんは?」
「ダンナはいるけれど、近いうちにリタイアしようかと思っているのよ。」
「リコン、なされるのですか?」
「もちろんそのつもりよ。ダンナもアタシに対して不満を高めているから、正直言うてしんどいのよ。」

アタシの言葉を聞いたゆうとさんは、アタシにこう言いました。

「けいこさん。」
「なあに?」
「ぼく…けいこさんのことが…好きに…なりました。」
「アタシのことが…好きになったって?」
「はい。」
「あなたの気持ちはよく分かるけど、あんたは年いくつなのよ?」
「24です。」
「アタシは40になったばかりのおばさんなのよ…ゆうとさんは、アタシみたいなおばさんタイプが好きだと言うわけ?」
「はい。」

ちょっとぉ…

アタシとゆうとさんは…

年が大きく離れているのよ…

ねえ…

あんたの近くにいいお相手は…

いないのかしら…

アタシはものすごく困っていたけど、ゆうとさんがアタシのことが気に入ったというていた…

アタシは、ひと間隔空けてからゆうとさんにこう言いました。

「そうねぇ…アタシもね…ゆうとさんのことが…好きになっちゃったわ。」
「えっ?」
「だってぇ…ゆうとさんのことが好きなんだもん…ダンナが冷たいけん、結婚生活をリタイアしようと思っていたから、丁度よかったわ。」

この時アタシは、ひとめでゆうとさんのことを好きになりました。

ここから、アタシとゆうとさんの恋が始まりました。

夕方5時半頃、街の灯りがポツリポツリと灯り始めていました。

アタシとゆうとさんは、腕を組んで公園を歩いていました。

ゆうとさんは、アタシの手をギュッとにぎりしめていた…

この時、アタシの中で眠り続けていた恋心が少しずつ体に伝わっていた…

同時に、アタシの乳房(むね)の鼓動はいつも以上に高まっていた…

(ドクンドクンドクン…)

何なのかしら…

乳房(むね)の鼓動が何度も何度も高まっているわ…

ああ…

苦しいわ…

こんなにドキドキするなんて…

この時、ゆうとさんは何も言わずにアタシをギュッと抱きしめていた…

「けいこ。」

ゆうとさんは、アタシを抱きしめた後、アタシのくちびるを想いきり押さえつけていた…

その日の夜、アタシは松山の家に帰りたくない気持ちでいっぱいになっていた…

アタシは、ひとりぼっちで北持田の大きすぎる家にいるのがイヤだから、ゆうとさんと一緒にいたいと想っていた…

ゆうとさんもまた、アタシと同じような気持ちになっていたと思う。

家に帰っても、ひとつ屋根の下で同居している家族といるのはイヤだと言っていた…

ふたりは、高松市香西北町の新興道路(県道16号線)沿いにあるラブホに行って、一夜を過ごすことにした。

ラブホの部屋の中にて…

ベッドに座っているアタシは、足をのばしてバタバタとしていた…

この時、ゆうとさんがシャワーを浴びていたので、アタシはゆうとさんが浴室から出てくるのを待っていた…

10分後、ゆうとさんが腰に白いバスタオルを巻き付けてアタシの前に現れた…

アタシは『シャワーを浴びてくるわね。』と言うて、浴室に行こうとしていた…

そしたら、ゆうとさんがアタシの右腕を無理やりつかんで、ベッドへひっぱって行こうとしていた…

「ゆうとさん。」
「けいこ。」
「ちょっとぉ…手を離してよぉ…お願い。」
「やだよぉ。」
「シャワーを浴びたいのよぉ。」
「いいよそんなのは。」
「だめよぉ…。」

(ドサッ…)

ゆうとさんは、アタシをベッドに寝かせたあと、アタシのからだを激しく押さえつけていた…

「ゆうとさん。」

この時、ゆうとさんはアタシに『かあさん。』と言うて、アタシのくちびるを激しく押さえつけた…

ゆうとさんは、アタシを激しく押さえつけたあと、黄色の長袖を無理やり脱がしていた…

「かあさん。」
「あっ…イヤ、イヤ、イヤ、イヤ…」
「かあさん。」
「イヤ…まだシャワーを浴びていないの…」「待てないよ…」
「イヤ…イヤ…」

ゆうとさんは、アタシの衣服を無理やり脱がしたあと、ボディシェイパーの上からアタシのからだをむさぼっていた…

「かあさん…かあさん…」

アタシの乳房(むね)で甘えているゆうとさんを見た時、アタシは『よしよし。』と言いながら、やらしい声をあげていた…

それから4時間後のことであった…

ゆうとさんは、アタシの乳房(むね)に顔をうずめて眠っていた…

黒のボディシェイパー姿のアタシは、ぼんやりとした表情で天井の鏡に写るアタシを見つめながら、何を思っていたのだろうか?

この日、アタシはゆうとさんのことが好きになったので、ダンナとのリコンすることを考え始めていました。
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