ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活



渡辺さんのカウンセリングをきっかけに
こんなことまで考えてしまっていた私


カウンセリングを行うことで自分の感情が大きく動揺してしまうこと


でも、それは
臨床心理士として
あってはならないことだと思う

クライアントの気持ちを共感することは重要なこと

けれども、共感し過ぎて、クライエントの感情を自分自身の感情に置き換えて、自分自身が哀しくなったりする逆転移みたいな状況

それは決してよいことではない
心理のセラピストという立場においては特に

だけど

その感情にズルズル引き込まれていく
未熟なセラピストな私

そんな私は
渡辺さんの状況を
今の自分の状況に置き換えて
彼女の感情を
自分の感情にも置き換えて
考えずにはいられなかった。


それぐらい私、今
ナオフミさんとの関係に戸惑ってる
戸惑わずにはいられない

そんなんじゃ
セラピストとしても
ナオフミさんの奥さんとしても
ワタシ、未熟なままだ・・・・








「レイナ♪」

『・・・・・・・・・』

「レイナ!!!!!おい!!!」



渡辺さんのカウンセリング後、どうにもできない気持ちをとり合えず落ち着けるために、ジャスミンティーでも買って飲もうと売店へ向かっていた私はイキナリ左腕を強く掴まれ引っ張られた。



『キャッ!!!!!ちょっ○×△*!!!!!!』


口まで塞がれてやや薄暗い階段の踊り場に引き込まれた。





こんなコトするのは彼しかいない

森村先生だ



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