ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
今、
伶菜が
祐希が
ここにいてくれる
浴室の残り香ひとつだけでもそう感じられる
3年前には
伶菜の夢を叶えてあげたいという想いだけで
兄妹という関係で同居していたここから彼女達が離れて行くのを止めなかった
彼女と離れている間も相変わらず多忙な俺は
〝もっと彼女の傍にいて、すぐに彼女を支えてあげられる人間のほうが
彼女のパートナーとしてふさわしいのではないか?〝
以前、そんな考えを
森村でも
前田という研修医でもない男に
思い知らされたことがある
その時も散々考えた
だけど
“伶菜が他の男のところへ行ってしまう”
そんなコトに甘んずることなんて
やっぱり俺にはできなかった
その後、俺は
伶菜にプロポーズしただけでなく
この病院に彼女が異動してくるように仕向けた
伶菜という・・・俺にはどうしても欠かすことのできない存在だけでなく
伶菜の臨床心理士としての働く時間までもが欲しかったせいだ
そんな自分勝手なセコいマネをしたという自覚はあるけれど
今の俺は自分のしたことに後悔なんてしてない
むしろ
伶菜のことをもっと欲しがっている
・・・・そんなにも貪欲な状態だ
でも
今の伶菜はどうだ?
伶菜
お前
今
何、考えてる?
ガチャ!!!!!!!!