ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
「伶菜といると、俺はまだまだ知らなかったことがあるんだって実感させられる。」
そう呟きながらうつむき、苦笑いをこぼしたナオフミさん。
こんなナオフミさん、はじめてかもしれない
いつだって
何でも知っていていつも涼しげな彼なのに
“理性が保てる限度” とか “抑えるとか結構大変” とか
思春期の男の子みたいな言葉をこぼす彼を垣間見るのは
しかも
私と同じ想いでいてくれたなんて
『もしかして、私のこと・・・』
「だから俺からの宿題、ちゃんとやり終えろ。」
抱きしめたいと思ってくれるの?・・って聞こうとしたのに
話、思いっきり逸らされた。
男の子の部分を抑えることと宿題をやり終えることに
どんな繋がりがあるのかわからないんだけど
その宿題って・・・
『宿題?ってこの症例?!・・ですか?』
「そうだ。その宿題ができれば、きっとわかるだろうからな。」
『わかるって・・・?』
「言わない」
『なんで。教えて!』
「・・イヤだ。」
イヤだとか
あり得ない!!!!
こどものなぞなぞとかじゃないんだから!!!!!
『じゃあ、宿題するの、やめる。』
「やめられたら困る。俺、このまま我慢し続けられないしな」
ボソボソ声な上に早口すぎて聞こえないよ~
『えっ?今、なんて?・・・我慢?!』
「・・・・・・」
この間はなんなの?
『ナオフミ、、、さん?』
「えっ、あ~そうそう・・・宿題をやり遂げれば、きっと・・・・成長できるってことだ・・・・お互いに。」
悩ましげに笑った
ナオフミさんはやっぱり
答えを教えてくれなかった。
『わかんないよ~』
「お子様には難しいか?でも安心しろ。」
『はっ?答え、教えてくれるの?』
「一緒に宿題、やってやる・・・・でも・・・」
『・・・・でも・・・?』
やっぱり気が変わった、自分でやれ・・・とかだったら
ちゃんと成長できるか
やっぱり自信がないよ~
やっぱり助けて欲しいと思いながら、ナオフミさんをもっとじっと見つめたら
「・・・・・宿題終わったら、覚悟しろよ。即、実行だから・・・」
ナオフミさんは真っ赤な顔してぶっきらぼうにそう言い放ち、再び笑ってくれた。