ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
「・・・・・・・」
拍子抜け顔を隠せなかった伶菜。
まるで他人事を聞かされているみたいな顔しやがって
やっぱり自信がないのか?
『伶菜・・・?』
「・・・あたし・・・・・・頑張る。」
どちらかというと普段はほんわかしている彼女がなぜか
目を見開いた戦闘モードの空気を醸し出した。
「ナオフミさんをガッカリさせて、浮気とかされないように努力する!!!!」
『・・・・は?』
「・・・“初めての相手” が “最後の相手” になるよう努力するから!!!!!」
なに言ってるんだか・・・
今ここで教えてやりたいよ
俺はもうとっくに
初めての相手が最後の相手になってるっていうことを・・・
『・・・・別に頑張らなくても大丈』
「まずは宿題!!!!本、何冊か持ち出しちゃお♪あと、産科の看護師さんにもいろいろ聞いてみたり・・・・・」
俺の言葉を遮った伶菜は完全に自分の世界に入ってしまっていた。
「早川室長にもカウンセリング技法についての確認しなきゃ・・・で、手術日は他のクライアントの予約は入れないようにしなきゃ・・・・・って手術日はいつなんだろう?」
手術日は執刀医の俺ですら
まだ考えてないのに
「ま、それはまた今度確認すればいいとして・・・手術が無事に終わったら、多分、私も泣いちゃうだろうな~。セラピストなんだからしっかりしなきゃ!」