ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活


“去るもの追わず”
そんな考え方なんかどこかへ行ってしまったのも多分
伶菜のせい


彼女達を追いかけようとしたその時、運悪くPHSが鳴った。
どうしても無視できないER(救命救急センター)からの着信音だった。



『ハイ、日詠です。』

「日詠先生急患です!妊娠32週の妊婦が交通事故で搬送されてきました!!!!!」

『わかった。美咲にもコールして下さい。』


なんとか急患に対応できたのも
伶菜の“ 私、宿題ちゃんとやりますから” の一言のせい
というか
正しくは伶菜のおかげ


“宿題をする=その後のことは覚悟できている”
というなんとも自分勝手な解釈をすることによって
どうにか産科医師としての責務を果たせたってとこだ


こんなにも情けなさ満載な俺だけど
伶菜となんとか話ができたワケだし
とりあえずヨシにしないとな

彼女らの動向は正直、気になるけれど・・

まぁ、なんといっても
神様はみてるらしいしな

伶菜を
そして
俺自身をも・・・


でも
たとえ神様がみていても
お前以外には目はいかない


俺にとって伶菜は

はじめて

俺にいろんな想いを抱かせる相手で

最後になるであろう

恋の相手・・・・だから・・・・



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