ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活


「・・・お願いですか?」

『白川さんのご家族、皆さんにお会いさせて頂けないでしょうか?』


私は白川さんにそう切り出した。


「家族に、、ですか?」

『ええ・・・・皆さんの想いをもう一回お互いに丁寧に知り合い、、その上で一緒に考えてみませんか。』


私がそう伝えた瞬間、白川さんは嗚咽を上げて泣き始めた。
でも、私は心配しなかった。
おそらく泣くのをなんとか堪えていた白川さんが明らかに泣き始めたということは
我慢していた自分を解放できるという安心感を得られたと思ったから。



「伶菜先生、助けて下さい。」

『・・・ええ。一緒に考えましょう。』

「お願いします!!」


泣きながらそう言って笑った白川さんに
私が救われた。

これから子供を産もうとして悩んでいるのは私だけではない現状に触れて
こんなにも前向きに頑張ろうとしている白川さんに出逢えたこと
それによって多分、私も変わる
私も変わることができる
・・・・・そんな気がした.

自分だけではどうにもならないって言ったナオフミさんが
白川さんのことを“一緒にやる宿題”とも言った理由も
・・・・・わかった気がした。


私がもっと
ナオフミさんとの子供を考える上で
彼にもっと自分の想いや不安を打ち明けていいんだということも
・・・・・わかった気がした。



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