ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活



その先をいくのがしなやかな指。

ブラウスのボタンを外す動きだけでなく
ブラのホックを外すその動きからも
彼の指先の器用さが伺える。

自分も彼の白衣を脱がせようとしたけれど
肩の部分を外すのに手間取ってしまった。

なんとか彼の白衣を脱がせたけれど
その下にきていた緑色のスクラブ(半袖の手術着)に手を伸ばそうとしたその時に
胸の谷間あたりに落とされたキスで

『はぁ・・ん・・・』


資料室ではあり得ない声が漏れ、私の手の動きを止められた。


顔を上げて、私に鋭い視線を投げかけた彼に
どうにかなってしまうぐらい心臓が動いて。

目を閉じた彼は
胸にそっとキスを落とす。

その先に感じた
柔らかい舌の感触によって

『ダ、ダメ、、ん』

体中に痺れが走る感覚が私を襲った。

その刺激に耐えられなくて
いくら体をよじっても逃がしてはくれない。

それどころか
彼の指がおなかを滑り落ちていく。

太ももにかかったままだった白衣だけでなく
スカートまでも捲り上げられて
その中も指が這うように動いていく。

じわじわと濡れ始めていたあの部分に
彼のしなやかな指が触れて
熱を帯びていくのが
自分でもイヤというほど感じられて。


『あぁ・・んんん・・いや・・』


首筋に続く唇の熱い感覚と
指先によってもっともっと濡らされた生ぬるい感覚に堪えられなくなった私は
反射的に体をそり返さずにはいられなかった。


真っ白な頭のまま彼にぎゅっと抱きとめられソファーに座らされた私。
彼の背中に両腕を回し、彼の胸に飛び込んだ。
その瞬間、太ももあたりで感じた彼のカラダは自分と同じ温度であるような気がした。


“ただ彼が欲しい”

元カレと抱き合った時は思ったことがなかったそんな想いによって
本能の奥にあったらしいスイッチが入り
私を抱きとめて座っていたままの彼をぐっと押し倒した。


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