ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
『でも、俺もちゃんとお前を待ってるから、頑張ってこい。』
「うん!!!!行ってきます!!!!」
ニッコリ笑って返事をしてくれた彼女は
体を起こし、床に落ちていた衣服を着始めた。
軽くウエーブのかかった長い髪をかきあげ、ゴムで結っているその後ろ姿から
甘い時間の終わりを感じ名残惜しく想った。
彼女の背中を押したのに、今という時間が終わって欲しくないという矛盾だらけの俺はただその様子をそっと見守るしかなかった。
俺の視線が気になったのか
彼女はまた頬を赤らめた。
確かに着替えているところを見つめられると
恥ずかしいだろうなと思い、視線を外した瞬間、
「帰ったら、また・・・・」
耳元から聞こえてきた彼女の声。
「抱きしめて下さいね。今日、頑張ったご褒美で。」
カンファレンスに行けといった自分を恨めしく想うぐらい
その声は甘すぎて
仕事を終え、帰宅してからも祐希の世話などをして疲れたであろう彼女なのに
俺はそんな彼女を
腕の中で独占し続けて朝まで寝かせてあげられなかった。
この日の夜中は運よく病棟からの呼び出しもなくて
カーテンからゆっくりと差し込んでくる朝日らしきものを
「朝、、、になっちゃった・・・」
一緒にあくびをかみ殺しながら笑って眺めた。
こんな朝は新鮮で、もっともっと味わっていたい俺は
「起きる前に、戻らな・・・キャッ!!!!!!」
起き上がろうとする彼女を布団の中に引きずりこんでキスした。
「・・・ナオフミさん?!」
慌てふためく伶菜はやっぱりかわいくて、
「えっ?!そろそろ起きないと・・・・はぁん」
もっと意地悪したくなった。
「今日は休み、じゃ・・ないですよね?」
首筋に鎖骨にキスを落とす俺に体をよじって抵抗し、
俺の行動を阻止しようとしているみたいだけど・・・・
「・・・・・休みにしちゃう、の?」