ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
じゃあ、今、妊娠何週なんだ?
いつそういうコトしたっけな?
避妊はちゃんとしている筈なのにな?
どういうコトなんだ?
まだハタチそこそこだった俺は
その頃付き合っていた女性に妊娠を告げられた時
すぐさま自分にそう問いかけていた
そんなことある筈ない
虚言じゃないのか?
産科医師を目指していたのに
そんな自分勝手で男として最低だった俺
でも、今の俺は
そんなことを考える余裕も
必要もなくて
グイツ!!!!!!!
「ナオフミさん、苦しいかも・・・」
『あっ、悪い。だけど、、、』
真っ白になった頭のまま
腰掛けたままの彼女の体を抱き締めた。
苦しいかも・・・と言われても離してやることなんてできなかった。
「ビックリした?」
『ああ』
「嬉しい?」
『ああ』
「ホントに・・?」
『もちろん』
躊躇いがちな彼女の問いかけに全て即答。
どちらかというと質問とかには慎重に考えて応える傾向が強い俺らしくないその行動。
素直な気持ちだから即答。
それぐらい嬉しかった。
またひとつ
彼女のおかげで俺にとって初めてのことが増えた。
芽生えた新しい命を父親という立場で一緒に育むということ。
ただ、気がかりなことがないわけではなかった。